Bonjour、ノタキラです。
コロナ騒動が落ち着きを見せ、カフェでブログ執筆ができるようになって嬉しい今日この頃です。
(スタバは激混み&席数半減で座れなかったので残念でしたが、別のカフェで執筆できたのでIt’s all right!)
今回は、ファラデー著『ロウソクの科学』、読書記録第3弾です。
どうぞ!
え、読みづらくね?
『ロウソクの科学』は、ノーベル化学賞受賞の吉野彰さんも推薦する著として名を知られており、ノタキラも気になってはいたものの読んでいませんでした。
今回、読む機会を得て、さっそく読み始めたわけですが、読み始めてすぐに「なんだこの本は。読みづらい…」と感じました。
その理由は、ロウソクにまつわる実験をしていく過程で、挿絵がほとんどなく、当時の実験の様子を想像しながら読み進めなければならなかったからです。
しかも、ファラデーさんの時代にあって今はもう巷では見られない物を実験に使用しているため、その想像は困難を極めます。
語り口が若者(おそらく中学生、高校生くらい)に向けられ、独特の文体で冗長に感じられたのも、読みづらさの一因でした。
もし、ノーベル化学賞を獲った吉野彰さんの推薦がなければ、途中で本を投げ出していたかもしれません。
読者の私に火がついた!
そんな読みづらさをなんとか我慢して読み進めると、徐々にファラデーさんの語りにも慣れ、実験の場面も想像しやすくなってきました。
後半に入ると、実験のようすが生き生きとしてきて、つぎはどんな「なぜそうなるのか」を解明してくれるのだろうというワクワク感さえ出て来ました。
そして最後、すべてのロウソクにまつわる実演を終えたファラデーさんは、なんと!実験と人生訓を結びつけて語るのです!
なるほど!そうだったのか!!めっちゃ面白い本やん!!!(三段感嘆活用)
諸条件にマッチ擦ること
ファラデーさんは、
「一本のロウソクにたとえられるのにふさわしい人となっていただきたい」
と述べ、
生きる人類に対する義務を果たすことで、行為を光栄あり、効果のあるものとして、光り輝く皆さんのロウソクの美を正当化してもらいたい
と語ります。
この言葉は、本の中で実演してきたロウソクの火が念頭にあることは間違いないでしょう。
ロウソクの火は、「諸条件」が揃ったときに光り輝き、火がつくには「きっかけ」が必要であり、その炎を持続させるには蝋(ろう)や酸素という「燃料」が必要となる。
人生も、「諸条件」が揃うと光り輝き、そのためには「きっかけ」によって火がつくことが必要で、炎を持続させるには栄養や愛情などの「燃料」が必要と言えます。
これを別の視点から解釈すると、人生が光り輝くのにも、ロウソクのように法則があり、その法則を理解し行動していくことで、着火し、光り輝く時期が訪れると考えられます。
年少とは参加である by ニセ・ラヴォアジエ
ファラデーさんは、関心→疑問→実験→発見を繰り返し、電磁誘導における<ファラデーの法則>の発見などの偉業を成し遂げた人物です。
もしかすると科学の法則だけでなく、人生の法則も発見していたのかもしれません。
2020年の現在は、ファラデーさんの生きた時代(19世紀)とは、社会のようすが異なっており、ファラデーさんの人生訓も今の時代には当てはまらないんじゃないと思うこともあると思います。
しかし、時代を超えて通用するものを「法則」と呼べるのであって、人生を科学法則の発見に捧げた200年前の偉人の言葉も傾聴に値するのではないでしょうか。
最後に、『ロウソクの科学』から引用を。
何か一つの結果を見たとき、ことにそれがこれまでとちがうものであったとき、皆さんは、「何が原因だろうか。何でそんなことがおこるのだろうか」と、疑問をもつことを、いつでもお忘れないことを希望いたします。こんなふうにして、皆さんは長いあいだに真理を発見していくことになります。
「読書『ロウソクの科学』」は、そんな感じ。
fin.